こんにちは、たいし(プロフィールはこちら)です!
「エンジニアになりたい!」そう思って求人票を見始めたけれど、「この会社ってどんな働き方をするんだろう?」「もしかしてSES企業なのかな?」と、よく分からず困っていませんか?
特に駆け出しのうちは、企業の事業形態や働き方を求人票の情報だけで正確に判断するのは難しいですよね。「SES企業」という言葉は聞いたことがあるけれど、求人票には明確にそう書かれていない場合が多く、気づいたら「思っていたのと違った…」なんてことも。
でも、安心してください。実は、SES企業の求人票にはいくつかの共通する特徴があるんです。これらのポイントを知っておけば、あなた自身で企業を見分ける力が身につきます。
この記事では、あなたが求人票を見る際にチェックすべきSES企業を見分ける5つの具体的なポイントを、初心者の方にも分かりやすく解説します。さらに、「SESって本当に避けるべきなの?」という疑問にもお答えし、もしあなたが「どうしてもSES以外の企業で働きたい」と思う場合の賢い探し方についてもご紹介します。
この記事を最後まで読めば、求人選びの際に自信を持って判断できるようになり、あなたの理想とするエンジニアとしてのキャリアへ、より確実に近づけるはずです。ぜひ、あなたの転職・就職活動にお役立てください。
>> SESはやめとけって本当?元SESエンジニアが徹底解説!

駆け出しエンジニアの方だと、どの求人票がSES企業なのか、見分けがつきにくいですよね…。元SESエンジニアの私が、SES企業の求人の見分け方を解説します!
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なぜ求人票からSES企業を見分けるのが難しいのか?
なぜ私たちは求人票を見ただけで「この会社はSESかな?」と見分けるのが難しいのでしょうか?ここにはいくつか理由があります。
まず一番大きな理由として、多くのSES企業が求人票に「SES企業です」とハッキリ書かないという点が挙げられます。これは企業側にとって、SESという働き方に対して「プロジェクトを転々とする」「自社サービスがない」といったイメージから、一部でネガティブな捉え方をされることがあるという背景があるためです。そのため、あえてSESであることを前面に出さず、別の言葉で事業内容を表現する傾向にあります。
また、求人票の「事業内容」の欄を見ても、「システム開発事業」「ITソリューション提供」「技術支援サービス」といったように、抽象的な言葉で書かれていることが多いのも、見分けを難しくしている要因の一つです。具体的に「どんな自社サービスを開発・運営しているのか」「特定の技術に特化しているのか」といった情報が少ないため、外部から見ると会社の具体的な活動内容や働き方の実態が掴みにくくなっています。
これらの理由が組み合わさることで、特に多くの企業の求人票に目を通し始めたばかりの駆け出しエンジニアにとっては、「目の前の求人が、いわゆるSESと呼ばれる企業なのか、それ以外の企業なのか」を判断するのが難しくなっているのです。だからこそ、次に解説する「SES求人の見分け方のポイント」を知っておくことが大切になります。
【ここを見ろ!】求人票からSES企業を見分ける5つの具体的なポイント
さて、求人票に「SES企業です」と書かれていないからと言って、見分ける手段がないわけではありません。SES企業には、求人票の記載内容に共通するいくつかの「サイン」のようなものがあります。
ここでは、あなたが求人票を見た際に特に注目すべき5つのポイントを具体的に解説します。これらのポイントを意識するだけで、SES企業かどうかを見抜く精度がぐっと上がるはずです。
ポイント1:勤務地が「プロジェクトによる」「都内各所」「クライアント先」などになっている
まずは求人票の「勤務地」の欄を見てみてください。
- プロジェクトによる
- 都内各所
- クライアント先常駐
- 客先による
上記のような特定の場所ではない抽象的な表現や、「常駐」という言葉が含まれている場合、それはSES企業の可能性を示す非常に強いサインの一つです。
なぜかというと、SES企業は自社オフィスではなく、契約したクライアント企業のオフィスにエンジニアを派遣して働くスタイルが一般的だからです。担当するプロジェクトごとに働く場所が変わるため、求人票では具体的な住所を特定して記載できないのです。もちろん、自社オフィスにチームで常駐する場合や、リモートワーク中心のSES企業もありますが、「勤務地が流動的である」という点が大きな特徴と言えます。
ポイント2:勤務時間が「客先に準ずる」「プロジェクト先により異なる」などになっている
次に確認したいのが「勤務時間」の項目です。
- 客先に準ずる
- プロジェクト先により異なる
- 参画プロジェクトの規定による
上記のような書き方になっている場合も、SES企業の可能性が高いです。
これは、SESでは派遣先のクライアント企業の勤務体系やルールに合わせて働くのが一般的であるためです。自社で統一された就業時間や休憩時間が厳密に定められているわけではなく、常駐先の企業の規定に従うことになります。そのため、求人票でも具体的な時間を明記せず、このようなあいまいな表現になる傾向があります。
ポイント3:開発言語が網羅的すぎる
求人票の「使用技術」「開発環境」といった欄を見てみましょう。
- Java, Python, JavaScript, TypeScript, PHP, Ruby, C/C++, Kotlin, Go, Rust…
- 各種クラウド環境 (AWS, Azure, GCP)
- 様々なデータベース (MySQL, PostgreSQL, Oracle…)
もしそこに上記のような非常に多く、しかもあまり関連性のない開発言語やフレームワーク、インフラ技術などが網羅的にズラッと羅列されている場合、それはSES企業である可能性を示すサインの一つです。
特定のプロダクトを開発している自社開発企業であれば、使用する技術はある程度絞られることが多いです。これだけ多くの技術が書かれているということは、様々なクライアントからの多様な開発ニーズに応えるために、幅広い技術を持つ(あるいは持とうとする)エンジニアを常に募集している、というSESのビジネスモデルと合致しやすい特徴と言えます。
ポイント4:自社開発プロダクトや具体的なサービス内容が不明確、もしくは抽象的すぎる
求人票の「事業内容」「募集職種」「仕事内容」といった項目を注意深く読んでみてください。
- どのような自社サービスやプロダクトを開発しているのか
- どんな業界の、どんなシステムやアプリケーションを作っているのか
上記についての具体的な記述がほとんどなく、以下のような顧客ありきの、あるいは技術提供そのものが事業内容であるような抽象的な説明に終始している場合も、SES企業の可能性が高いサインです。
- 「お客様のシステム開発を支援します」
- 「幅広い分野でITソリューションを提供します」
- 「技術力を通じて社会貢献を目指します」
自社で特定のプロダクトやサービスを持っている企業であれば、そのプロダクトについて詳しく説明し、その開発・運用に携わる人材を募集していることを明確に記載するはずです。求人票を見ても「結局、この会社は何を作っているんだろう?」とよく分からない場合は、エンジニアという「人材」をクライアントのプロジェクトに提供する(=SES)ビジネスモデルである可能性が高いと言えます。
ポイント5:未経験者歓迎を特に強調している
求人票の上部や募集要項の中で、以下のような言葉が特に大々的に、かつ複数回強調されている場合も、一つのサインとして捉えることができます。
- 「未経験者歓迎!イチから教えます!」
- 「プログラミング経験ゼロでもOK!」
SES企業の中には、未経験者を積極的に採用し、短期間の社内研修で基本的なスキルを身につけさせた後、すぐに現場(クライアント先)へアサインするというビジネスモデルを持つ企業があるためです。もちろん、未経験者をしっかりと長期的に育成している素晴らしいSES企業もたくさん存在します。しかし「未経験者歓迎」をあまりに強く打ち出しすぎている場合は、エンジニアという「人材」を育成して、様々なプロジェクトにアサインしたいというSESの特徴が隠れている可能性が考えられます。
ちょっと待って!「SES = 悪」とは限らない
ここまで求人票からSES企業を見分けるポイントを解説してきました。もしかすると、その特徴を知って「やっぱりSESって、なんとなく避けたい働き方なのかな…」と感じた方もいるかもしれません。しかし、ちょっと待ってください。実は、必ずしも「SES = 悪」とは限らないんです。
確かにSESという働き方には合う・合わないがありますし、中にはエンジニアにとって働きにくい環境の会社が存在するのも事実です。そのため、ネガティブなイメージを持たれやすい側面があることも理解できます。
ですが、SESで働くことには、以下のようなメリットもたくさんあります。
- 様々なプロジェクトや技術に触れる機会が多い
クライアントが変われば、扱う技術や開発手法、開発するシステムの種類も多岐にわたります。これにより、短期間で幅広い知識やスキルを効率的に習得できる可能性があります。 - 短期間で多様な現場の「リアル」を経験できる
一つの会社に長く勤めるよりも、色々な企業文化やチーム開発の進め方を経験しやすいです。これは、将来的に自分がどのような環境で働きたいのか、どのような開発スタイルが合っているのかを見つける上で、非常に貴重な経験になります。 - 未経験からエンジニアとしてのキャリアをスタートしやすい場合がある
前述の通り、未経験者を積極的に採用・育成しているSES企業は少なくありません。「とにかく実務経験を積みたい!」という強い意欲がある方にとっては、最初にSESを選ぶことが、エンジニアへのキャリアの第一歩となる場合もあります。
実はこの記事を書いている私自身も、キャリアの初期にはSES企業のエンジニアとして働いていました。当時は様々な会社のプロジェクトに参画する中で、幅広い技術や開発プロセスに触れることができ、それが現在のフリーランスとしての活動に繋がる大きな土台となっています。
特に将来的にフリーランスとして独立したいと考えている方や、とにかく実務経験を積みたい方にとっては、SES企業での経験は非常に有効なステップになり得ると感じています。色々な現場を見ることで、自分自身の市場価値を高めたり、次に進むべき道を見つけやすくなったりするメリットがあるからです。
大切なのは「SESだからダメ」と頭ごなしに決めつけるのではなく、自分のキャリアプランや目指すエンジニア像に照らして、SESという働き方が自分にとってどんな意味を持つのか、そこでどんな経験が得られるのかを考えてみることです。SESで得られる経験が、あなたの次のステップに活きる可能性も十分にあるのです。
「やっぱりSESは避けたい!」そんな時の賢い探し方
ここまで、求人票からSES企業を見分けるポイントや、SESという働き方にもメリットがあることをお伝えしてきました。しかし、「なるほど、色々あるんだな」とは理解しつつも、「それでもやっぱり、自分はSESではない会社で働きたい!」と強く感じている方もいるでしょう。
自分で求人票の特徴を見て見分けるスキルを身につけることも非常に大切ですが、正直なところ、完璧に見抜くのは経験が必要で、なかなか難しいのが現実です。では、「どうしてもSES企業は避けたい!」という強い希望がある場合、どのように仕事探しをすれば最も確実に、そして効率的に目的を達成できるのでしょうか?
その最も確実で賢い方法が、「転職エージェントに相談する」ことです。
なぜ転職エージェントに相談するのが良いのか?
自分で求人サイトを眺めるだけでは難しい「SESを避ける」という目的において、転職エージェントは非常に強力な味方になってくれます。その理由はいくつかあります。
- プロの目利き力で、求人票だけでは分からない情報を把握している
転職エージェントの担当者は、文字通り仕事探しのプロです。彼らは日々多くの企業の採用担当者と密にコミュニケーションを取り、求人票に書かれていること以上の、企業の事業内容の詳細や、どのような働き方をする会社なのかといった内部の情報や実態を把握しています。「この会社はSESではないか」「この求人はSESだが、特定の技術に特化している」など、プロならではの視点で求人を見極める力を持っています。 - あなたの希望に合わせて求人をフィルタリングしてくれる
あなたが「SES企業以外で働きたい」という希望を明確に伝えれば、エージェント側で求人を見極め、あなたの希望に合わないSES企業を最初から除外して、条件に合った求人のみを紹介してくれます。自分で一つ一つ求人票の特徴を見て判断する手間を省き、より効率的に希望の企業に出会うことが可能になります。 - 企業の雰囲気や内情について、より具体的な情報を得られる場合がある
求人票や企業のウェブサイトだけでは分からない、職場の雰囲気やチームの開発体制、プロジェクトの進め方といった、より踏み込んだ企業の内情について教えてもらえる場合があります。これは、入社後の「思っていたのと違った…」というミスマッチを防ぐ上で非常に役立ちます。
転職エージェントに相談する際のポイント
では、実際に転職エージェントに相談する際には、どのようなことを伝えれば、あなたの希望を最大限に叶えるサポートを受けられるのでしょうか?
最も大切なのは、あなたの希望を正直かつ明確に伝えることです。
- 「SES企業ではない会社を探しています」という希望を明確に伝える
まずは、この点を最初にしっかりと伝えましょう。「なぜ避けたいのか」といった理由も簡潔に伝えられると、エージェントもあなたの意図をより正確に理解し、求人を探しやすくなります。遠慮せず、あなたの希望を率直に伝えましょう。 - どのような働き方をしたいのか、具体的な希望条件を伝える
「開発に集中したい」「特定の技術を深めたい」「自社サービスにじっくり携わりたい」「リモートワーク中心で働きたい」など、あなたがエンジニアとしてどのような働き方をしたいのか、具体的な希望条件も合わせて伝えてください。希望が具体的であるほど、エージェントはあなたのキャリアプランや価値観に合った求人を見つけやすくなります。
転職エージェントを賢く活用することで、自分で全ての求人を見極める負担を大幅に減らし、あなたの希望に近い企業と効率的に出会うことができます。「やっぱりSESは避けたい!」と考えているなら、ぜひ一度、信頼できる転職エージェントに相談してみることを強くおすすめします。
まとめ
この記事では、駆け出しエンジニアの方が求人票からSES企業を見分けるための具体的な5つのポイントについて詳しく解説しました。勤務地や勤務時間、開発言語の記載の仕方、未経験者歓迎の強調度合い、そして自社プロダクトの明確さなど、求人票に隠された「サイン」を読み解くことで、企業の実態を推測する手がかりが得られることをご理解いただけたかと思います。同時に「SES企業だからといって、必ずしもネガティブに捉える必要はない」という視点もお伝えしました。
結局のところ、どのような企業で働くのがあなたにとって最も良い選択なのかは、あなたのキャリアプランやエンジニアとして目指す姿によって異なります。大切なのは、「なんとなく」や他人の意見だけで決めつけず、今回ご紹介した見分け方を参考に、あなた自身で求人票をしっかり読み解き、その企業が自分の目的に合っているのかを考える力を身につけることです。
もし、今回の記事を読んで「やっぱりどうしてもSES以外の企業に行きたい」と感じたり、「自分で見分けるのが難しそう、不安だ」と思ったりする場合は、ぜひ転職エージェントのようなプロに相談することを強くおすすめします。彼らは多くの企業の内部情報に精通しており、あなたの希望を伝えることで、SESではない求人や、あなたのキャリアにとって有益な求人を紹介してくれる力強い味方になってくれます。
賢く情報収集し、自分自身と向き合い、そして必要であればプロのサポートを借りる。このプロセスが、あなたのエンジニアとしてのキャリアをスタートさせる、納得のいく企業選びに繋がるはずです。
この記事が、あなたが自信を持って求人探しを進めるための一助となれば幸いです。あなたのエンジニアキャリアを心から応援しています!
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